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ジョージアワイン

Georgian Wine Seminar
ジョージアとグルジアって一緒の国?
以前はグルジアと呼んでいたのが外務省からのお達しで、
今年4月22日以降ジョージアが正式国名に改定されました。
ジョージアと聞くと、缶コーヒー?其れともアメリカの州の1つ?と別の方向に行きそうになりますが、
グルジアという呼び方はロシア語読みで、英語名だとジョージア、
地元の言語ではサカルトベロですが、旧ソ連から独立した後1995年からジョージアとして名乗っています。
西アジアの北端の南コーカサスにあるジョージアは北にはロシア、
南から南東はトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンに囲まれており、西は黒海と隣接しています。
また8000年以上のワイン文化を持つ世界でも最古のワイン生産地の一つで、
2013年にジョージアワインはユネスコの世界遺産にも登録されています。

国土は北部のコーカサス山脈が総面積の約30%を占めており、国土のほとんどが山岳地帯で、
黒海沿岸には肥沃な平野が広がっています。
山脈を水源とする河川も多く、3500ほど。
気候においては西部は黒海の影響を受けて海洋性の温暖湿潤気候で、
特に沿岸部では降水量が多く亜熱帯気候もみられますが、
東部は比較的乾燥した大陸性気候で、北部山地は高山気候と場所によりかなり条件が異なります。
年間を通じて雹が降る危険性もあるところです。

georgia

ジョージアにはKakheti, Kartli, Imereti, Racha-Lechkhumiと湿潤亜熱帯地域の5 つのワイン栽培地域があり、
簡単に大きくImereti, Racha-Lechkhumiの西部とKakheti, Kartliの東部に分けられ、
ブドウ栽培が向いている場所は東部で、ジョージアワイン、ブランデー全生産量の80%を産出し、
18あるAOCの内14を包括しています。因みに西部にあるAOCは3つだけ。

ジョージアでしか栽培されていない土着品種のブドウは500以上あり、ワイン醸造も
樽やステンレスで醗酵し保管する一般的な造り方(近代醸造と呼びましょう)に加えて、
何千年も昔から伝わるQvevriという伝統的な製法でもワインが造られています。
クヴェヴリはクヴェヴリと呼ばれる卵型の大きな素焼きの陶器(アンフォラ)を地面に埋めて、
その中にブドウを皮や場所によっては茎まで一緒に入れて発酵させ、
3~4ヵ月のマセレーションを行ってワインを造りそこで熟成もさせます。
地面に埋まっているため、13~15℃の一定温度を保つことができ、
タンニンが豊富でアルコール度数が高いワインに仕上がります。
このアンフォラって(同じじゃないけれど)世界史の教科書とか美術の教科書に登場していたように思う。
歴史を感じるねー、ジョージア。

ジョージアの沢山あるブドウ品種の中で、今回デブラ・メイバーグMWが幾つか紹介しました。
高い酸と柑橘系の香りのある白ブドウ品種のRkatsteli。
長期熟成も可能なこの品種はジョージア各地、国外はブルガリアやルーマニアなど
東ヨーロッパ、特にロシアでの栽培が盛ん。
高品質な近代醸造スタイルのワインにも、クヴェヴリによる伝統的なスタイルのワインにも用いられます。
Mtsvaneはジョージアで最も古くからある白ブドウ品種の一つで、
桃やミネラルを感じる柔らかくまた爽やかな特徴。
フルティーなスタイルにも重みのあるものにも仕上がります。
ブレンドにおいてラカツィテリとの相性が良いです。
他にはアプリコットや熟した桃の香りのあるKrakhna、
マリーゴールドや熟した洋梨、タバコや胡桃といった複雑さを備えたワインに仕上がるKisi。
幾つか紹介された白ブドウに比べ、黒ブドウはSaperaviが一番幅を利かせているようです。
サペラヴィはタンチュリエ系のブドウで、酸もアルコールも高く色も濃く仕上がる
ぱっと見カベルネ・ソーヴィニヨンでできたワインのよう。
若い時は深い紫色ですが、熟成すると中庸なガーネットになり、
辛口から少し甘口にまで仕上がる幅の広い品種です。

今回のセミナーではスパークリング1、白3、赤3の7種類を試飲。
1,Bagarationi 1882 Gold Sparkling Brut NV
2,Chateau Mukhrani Mtsvane 2013
3,Winery Khareba Krakhuna 2013
4,Marani Satrapezo 10 Quevri 2013
5,Tbilvino Mukuzani 2012
6,Winery Kharena Otskhanuri Sapere 2012
7,Qimerioni Alazani Valley Semi Sweet Red 2012

1はブリュットなのに甘みをとても感じる。
ブラインドで出されたら絶対に間違えるんじゃってなくらい残糖分が高い!
2は酸味が高く、ハーブ、ミネラルを感じピノ・グリッジョに似ていて、
同じく高い酸を感じる3は白い花やリンゴ、洋梨といった果実の香りが特徴的。
最後の白4はアプリコット、マンゴー、桃、花の香りが特徴でボリューム感もあるので、ヴィオニエのよう。
クヴェヴリで造っているからか、タンニンもあり力強くまたオーク樽での熟成も行っている。
手間がかかっているねー。個人的に好きなタイプ。
5と7はサペラヴィで造っているものの、5は辛口で熟したイチゴの香りがあり、
オーク樽での熟成もなくいたってシンプル。
一方7は半甘口ででもその甘さがベタベタしていなくて、かつスペアミントやセージの香りもある
とてもユニークなもの。これ、マトンやチーズと相性良さそうです。
6はOtskhanuri sapereという品種からクヴェヴリで造られており、
オーク樽熟成のない辛口で赤系果実、乾燥ハーブの香り、ミネラルを感じます。
それぞれに特徴があり、食事との組み合わせに幅が持てるので
ジョージアのワインが今ロンドンやニューヨークのレストランで注目され始めてるのも頷けます。
 
今回デブラ・メイバーグMWのセミナーだけあって、内容はとても分かりやすく楽しく学べたわ。
それにしてもアメリカ人ってプレゼン上手よね。
彼女のセミナーは一緒に何かをさせたりする事が多くて、引き込ませる力がすごい。
ジョージアでは粘土で作った小さいボールでオーク樽熟成の白ワインを飲んだり、
半甘口の赤ワインに肉料理を合わせたりと
ジョージアのワイン文化はとても興味深くて是非訪れてみたい国の1つになりました。
是非行ってみたいよ、ジョージア!!

香港では売られている所はとても限られているけれど、飲めないわけではない。
半甘口の赤とか、渋いのが苦手な初心者には取り掛かりやすいかも。
この半甘口の赤って甘みを感じる照り焼きにも良いかもね。
ジョージアのワインはワインだけよりも、食事と合わせた方が良さがもっと出るように思います。
香港でのワイン人口を増やすにあたってもジョージアワイン一役買ってくれるかも?