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食事とワインの組み合わせ1

ワインと食べ物の組み合せって難しいですかそれとも簡単でしょうか?殆どの方が〜魚には白、お肉には赤と言うような〜古典的なルールに従っていると聞きました。うーん、いや悪くないけれど…でも上手くそれが合わないことがある。ではどうやったら組み合わせを満足の行くように決めることができるのでしょう?まず最初に、ワインか食事かを決めないといけません。レストランに行った時ほとんど、食事を決めてその後に飲み物を決めるかと思います。もしも素晴らしいワインリストであれば、ワインを決めてから食事を決めるということもしますが、今日はワインに合わせた食事でなく、食事に合わせたワインの決め方の話をしたいと思います。

先週、業界仲間でオシャレなプライベート・キッチンでカジュアルな目隠し試飲の夕食会をしました。食事はセットメニューになっており、とても創造的かつワインと合わせるにはちょっと難しい。と言うのも全ての料理がモダン中華だったのです。良いでしょう。これもまた面白いし。以下がその日のお品書き。

1. The vibrant colour of mango, passion fruit, avocado
    with the crunchy sound of top grade Zhou Shang salted jelly fish,
    marinated with Japanese sea weed salt and sesame oil.
2. Salamander broiled pacific salmon, pairing with puff pastry.
    Topped with stem lettuce and preserved plum paste. Sesame oil mayonnaise on the side
3. Salt Cured and Slow-Cooked Pork Belly with Garlic Confit Puree
4. Pan seared prawn, paring with Italian gnocchi and tofu puffs. Chinese shrimp paste and fish broth sauce.
5. Slow braised Australian wagyu beef cheek with Shanghainese vegetable rice
6. Steam osmanthus cake, topped with melted marshmallow and fermented sticky rice

創作的すぎる。最初見た時、正直なんじゃこりゃ〜って思いましたよ。友人もお客様を招いてのワインディナーをする時にすごく戸惑ったとのこと。そうだよね。至極納得。さて、私達の目隠し試飲のテーマは”料理に合うワインを選ぶこと”。お料理#1と#2にはワインA、お料理#3と#4にはワインB、そしてお料理#5にはワインCと3つを設定して、私はワインB担当。#3はお肉料理で、#4は海鮮である。むーーーーー、挑戦的ではありませんか。さてどうしましょうか?

お料理とワインの私の組み合わせ理論は最初に食事の重さを判断すること、つまり口の中で軽くもしく重く、どう感じるのかということ。お品書きを分析してみましょう。#3は主に使われている食材が豚のばら肉で、ソースはにんにくをピュレにしたもの。調理法はどうでしょう?火に掛ける前に豚のばら肉は塩漬けにされていて、それをゆっくり煮込んだもの。豚のばら肉は基本的には少し重めで、甘みを感じる脂肪が含まれています。にんにくのピュレは中庸でしょうがこちらも甘みを感じるもの。にんにくのピュレと豚のばら肉の甘味と塩漬け肉からくる塩味が恐らく味わいを滑らかにしていることでしょう。以上の理由からお料理はミディアムからミディアムプラスの重さかと。では#4はどうでしょうか?海老、ニョッキそして豆腐が主な具材で、味わいの比重は軽めから中庸ですが違いは口当たり。中華風海老味噌ソースと魚の出汁のソースって…非常に強い風味じゃないか!えび味噌は強い海老の味わい(オキアミ発酵?)と塩味があるので、ソースは明らかに重めで香りが強い。でも、主な具材が重くないので全体的にお料理のボリュームはミディアムからミディアムプラス位でしょう。

両方の料理の重さが分かりました。では同ワインに適応させましょうか?重要なことはバランスをとるためにワインと食事の重さを同じくらいなものにすること。強調しておきたいことですが、中庸な重さのお料理にミディアムボディのワインを合わせなければいけないことはありません。正直少し調整が必要になりますね。ミディアムボディの白ワインとミディアムボディの赤ワインは味わいの重さにおいて同じと考えますか?消してそうは思わないでしょう。フルボディの白ワインが軽い赤ワインより重いですし、中庸な白ワインと軽い赤ワインが口の中では同じようなボリューム感を感じます。お料理#3と#4は両方共中庸なボリューム感がありますが、ワインは白であればミディアムからミディアムプラス、赤であれば軽いものが合うでしょう。実際、これらのお料理には軽い赤ワイン、日本産のサンジョベヴェーゼを選びました。サンジョヴェーゼは理論的にはタンニンも強く男性的なので、バランス取れないだろうと驚かれたかともいます。そうですね、教科書的には合っています。が、日本のサンジョヴェーゼはタンニンが強くなく柔らかいのですが、後味にセイボリーもあり、加えて日本の赤ワインには鉄分とタンニンが少ないので味わいに生臭さを感じません。レストランにて合わせてみた時、実際素晴らしい組み合わせでした。

全てのワインは素晴らしくお料理と合いましたよ。こちらが合わせたワインです。

Wine A : Clemens Bosch, Marienburg Fahrlay, Terrassen GG 2014, Mosel, Germany
Wine B : St. Cousair Sangiovese, Nagano, Japan
Wine C : Domaine Sylvain Cathiard, Vosne-Romanee 2002, France
Dessert wine : Millineux Straw wine 2015, Swartland, South Africa

ワインとお料理のボリューム感は味わいにおいて常に同じレベルを選ぶという事を是非覚えておいて下さい。基本的な原理です。時々魚料理に赤ワインや肉料理に白ワインを合わせたくなることもあります。そんな時昔のルールに縛られる事なく、この理論を適応させてみて下さい。幅広いワインを選ぶことが可能ですが、但し新しい事を試す勇気というのが必要になりますけれどね。でも損はないと思いますよ。

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