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行け、行け、日本ワイン!

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日本でワインは造っているの?ブドウは日本で育っているの?ーかなりの割合でこのような質問をされることがあります。世界の殆どの人が日本でワインが造られているのを知らないと言うことですね。日本酒、焼酎やウイスキーを含む日本の蒸留酒の品質や独自性なものはよく知られているものの、なぜ日本のワインに関してはそうではないのでしょう?

最近日本ワインの品質がものすごく上がりました。私が20年前に日本のワインを飲んだときは、その殆どが中甘口でブドウジュースのようでした。国際基準には大きな開きがありましたね。だから正直言うと、そのときは全く気に入りませんでしたね。ナイアガラやデラウエアと言ったラブルスカ種のブドウが主に用いられており、国際主要品種はかなり限定されていました。幾つかのワインは日本酒を思わせるような味わいだったのです。ワインを作っているのにどうして日本酒のような味がするのでしょうか?それは醸造、土壌や気候といったテロワールもしくは当時の彼らの好みのせい?(理由はいつか調べてみます。)今でも幾つかのワインはこのようなスタイルをまだ保持していますが、一方メルローやシャルドネ、甲州と言ったヴィニフェラ種やマスカット・ベーリーAと言ったハイブリッド種から造られる高品質なものも存在しています。

では、ブドウ品種に焦点を当ててみましょう。甲州とマスカット・ベーリーAは日本を代表するブドウ品種です。DNA解析によると甲州はヴィティス・ヴィニフェラ種ですが中国の野生種でもあるヴィティス・ダヴィディの遺伝子が一部含まれており、そもそも西アジア、カスピ海沿岸原産でシルクロードを旅して最終的に日本で長い間根付いたブドウ品種であるあるのに対し、マスカット・ベーリーAは川上善兵衛氏により日本気候に合うよう交配されたハイブリッド種で、腐敗と言った病気に強いのが特徴です。甲州、マスカット・ベーリーA両方共、ワイン兼生食用として栽培されており、ワインにおいてはスタイルの多様性があります。甲州はオークとの接触をさせない場合は爽やかで溌剌とした、ピノ・グリッジョに似たスタイルになりますが、オークを使用した場合はまったくもって違ったスタイルになります。

ジャンシス・ロビンソンMWがはるか昔、ファイナンシャル・タイムズに甲州についての記事を書いたことによって、マスカット・ベーリーAと比べると甲州はよく知られています。マスカット・ベーリーAはどうでしょうか?どれだけマスカット・ベーリーAの事を知っているでしょうか?正直甲州の事は知っているかもしれませんが、マスカット・ベーリーAはそうではないのでは?これら2品種は OIV(International Organisation of Vine and Wine)に正式に登録されているのですけれどね。前述にあるようにマスカット・ベーリーAは日本でよく順応しており、北海道以外どこでも栽培されています。この品種は通常綿菓子やキャメル、ラズベリーなどのガメイに似た香りがあります。優れた造り手の一つでもあるシャンティワイン(ダイヤモンド酒造)はクリュ・ボジョレのようなスタイルのワインを造っており、ブラインドだとムーラン・ナヴァンを思わせるような仕上がりです。ロゼに関してはとてもチャーミングなワインで香りはキャラメルのような甘さがあるのに味わいはドライ。別の造り手でもあるサドヤが中甘ロゼが多い日本の中で、この辛口のスタイルを造っていました。残念なことにこのチャーミングな辛口ロゼが終売となってしまったので、ワイナリーにも在庫がなくもう購入できません。残念すぎです。

シャンテワインやサドヤは有名なぶどう生産地でもある山梨に位置しています。が、地球温暖化により今や長野が新興地になってきています。”眠れる獅子”といったら良いでしょうか。大まかに長野県を西と東と半分に分けると塩尻地区のある西側は山梨と同じようにブドウ栽培、特にメルローの長い歴史があります。一方小布施、須坂、東御のある東側、ここが主にシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールなど国際主要品種から造る非常に高い可能性を秘めた場所と言えるでしょう。造り手の殆どは新しく、少量生産ではあるものの、その品質の向上は目覚ましく上っています。

山梨や長野の他、日本酒のように他のたくさんのワイン産地があります。日本でのワイン造りの歴史は全く長くないし、日本ワインが美味しく発展していっているのですが、まだまだもっと上にいくスペースが十分にあります。完璧ではないからだから面白い!あなたもそう思いませんか?